今回はマーケティングとセールスの違いについてお話していきます。
これまで「マーケティング」と「ブランディング」との関係についてお話してきましたが、2つの目的は「いかに潜在顧客の心にある信念を変えるか?」ということです。
では、事業主としての次なる目的である「セールス」の場合はどうでしょうか。
そもそも「マーケティング」と「セールス」における、顧客の状態の違いとは何だと思いますか?
それは「購買への行動が起きているかどうか」です。
「マーケティング」と「ブランディング」のプロセスによって、潜在顧客との間に確立されたコミュニケーションラインであるSNSやブログ、ニュースレターを通じて、潜在顧客の「信念」が、あなたの商品やサービスへの必要性や欲求を信じるという信念へと変化してはいますが、実はまだ「購買」への行動は起こしていません。
皆さんにも理解していただけると思いますが、「欲しい」と思っている時と「買う」という行動をする時とは、全く異なる心理状態なのです。
もちろん商品やサービスの種類にもよりますが、例えば商品が「旅行」であれば、スケジュールという「時間」の問題がありますし、商品が大きなものであればそれを置く「スペース」の問題があり、そして最大の問題が「お金」ですね。
不動産や宝石のような高額商品になれば、「ローン」のような分割払いも手配しなくてはなりません。
このようにセールスには、これまでのマーケティングで確立してきた潜在顧客との関係性を一瞬にして吹き飛ばしてしまうような障壁が山ほどあるのです。
だからこそ「マーケティング」と「セールス」のプロセスは、分けた方が良いのです。
もっと正確に言うと、潜在顧客の信念が完全にあなたの商品やサービスが必要であるという信念に変わるまでは、絶対にセールスのプロセスに入らないことです。
これらの障壁は、マーケティングのプロセスで作り上げた「あなたの商品やサービスを欲しい!」という信念のバックアップがなければ、乗り越えられるものではありません。
実際、関所を越えたあなたからの情報は、大脳皮質で理性による購入への「正当な理由」を次々と作り上げてくれます。
これは俗に言うところの「購入の正当化」ですね。この正当化の理由が多ければ多いほど良いのです。
この「正当化」によって顧客自身の「信念」が強化されます。特に高額商品においては、この流れがとても重要になってきます。
ここまでお話すると、マーケティングで発信するメッセージとセールスで発信するメッセージは、明らかに別のものにしなければならないことがお分かりいただけると思います。
よくある間違いが、マーケティングの段階で「価格訴求」をしてしまうことです。
「価値訴求」がマーケティングでは重要で、この顧客価値を見つけ出すブレインストーミングを、マーケティング・メッセージを検討する段階で十分に行わないといけません。
では「価値」とは?
ここでは簡単にお話しします。
それは、あなたの商品やサービスが顧客にとってどのような利益をもたらすか?ということです。
例としてあげられるのが、木や金属に穴を開ける機械「ドリル」ですね。
お客さんは「ドリル」の機械を買っているのではなく、「ドリルで開けた穴」を買っているのです。
ですから、機械としてのドリルの性能よりも、開けた穴の性能の価値とか、狭いところにも穴が開くとか、そういった点に焦点を当てた方がお客さんには価値がある情報になりますよね。
つまり、あなたの提供する商品やサービスによって「もたらされる顧客の利益」を訴えるのです。
これに対し、セールスではどのようなメッセージを発信すべきなのでしょうか?
それはマーケティング・メッセージで生み出されたお客さんの欲求を最大限にするメッセージです。
最初はつまらないと思われたことでも、期間限定セールスであったり、旅行であれば一定の時期や時間しか行って見ることができないとかいった「限定」による希少性により、欲望が大きくなります。
これを環境からの制限要因といい、欲しいという感情に拍車をかけ「行動」へと駆り立てるものであり、多く利用されている手法です。
そして、このセールスの局面においても、「マーケティング」と併用された「ブランディング」によって作り出されたメッセージが、潜在顧客の大脳皮質の中で「欲しい」という感情の肥大化に鋭く貢献するのです。
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