ニュースレターでお送りしている「成功する起業家が持っている24の資質」の4番目の資質、『知識』についてお送りいたします。
今回、こちらに書かせていただく24の資質は、私自身が38年の起業家として観てきた企業のトップや成功したクライアント達、そして、2012年から個人コンサルテーションをさせていただいた330名あまりのクライアントを観て分析したり、自分自身で経験したことからまとめた内容です。
あなたのマインドセットにお役に立てたら幸いです。
『知識』を日々蓄積していくことが成功のためには必要
情報を蓄えていく努力は、現状に甘んじない姿勢と日々移りゆくビジネス環境の中、舵取りをしていく上での必須の項目です!
成功する為には、この『知識』を日々蓄積していくことです。
それは、本やインターネット、TVなどからも得られますが、専門分野のことはその道のマイスターに、ビジネスのことは成功している事業家に直接尋ねることも大切です!
しかし・・・
人は『知識』を持っただけでは、ただの「ノウハウコレクター」で終わります。
得られた『知識』実際にどう使っていくのか。これがもっとも大事な要素です。
実際に使う時には、蓄えた『知識』が『先読みをする力』となって、あなたのビジネスの舵取りをしていくのです。
『知識』を蓄積し、『行動』を常にしてきた、25年来の付き合いのある女性起業家の言葉
お付き合いが25年目となる女性起業家がいます。
ご職業はアンティークジュエリーのショップを経営して48年という方。
年間の内100日は、ご自身でヨーロッパ主にロンドンに買い付けに足を運び、自らの目でジュエリーを選別し輸入。
主に扱う時代のアンティークは1800年代の終わりから1920〜30年代のもので、特注品のみを少数作っていたアール・ヌーヴォー、アール・デコの時代。
宝飾品がもっとも花開いた時代、手作りで作られたアンティークジュエリーの細かい細工やダイヤの輝きが見事な逸品が数多く作られた時代のものです。
クライアントの起業は、ある日ご主人から「君はアンティークジュエリーを扱うと良いと思うよ」と助言されたところから始まり、彼女が26才の時でした。
時は1970年代・・・日本経済が上向きになり始めたところでした。
その当時は2人の女の子を抱た専業主婦でした。
親戚の知り合いの宝飾商から購入したヨーロッパのアンティークジュエリーがきっかけだったと言います。
先ずは手始めに、知り合いの宝飾商に半年間通いつめて、ヨーロッパでのアンティークジュエリーの仕入れ先をやっと教えてもらい、手作りの手芸品を販売して貯めていた資金25万円を元手に、ご主人に付き添われヨーロッパへ。
最初は紹介状がなければ相手にしてもらえなかったロンドンの仕入れ先も、貸し出しはせず、決済をその場ですることを条件に、徐々に窓口が開いて行ったそうです。
そして数年後、馴染みの深い日本の避暑地に店舗をオープン!
40数年前のその時に、当時の京都の染織業界の頂点と称されていた、こだわりの工房のご主人から言われた言葉が
その後のビジネススタイルを決めたと仰っていました。
その言葉とは・・・
「美しい物に関わる仕事で規模を大きくすることは堕落でっせ。あんたはんは大きくなりなさんな」
クライアントはその言葉を40年間守りながら、2017年に2000人のお客様へ向けて、下記のメッセージを放っています。(*以下、彼女のクライアント向けのDM より抜粋)
「規模の拡大と内容の充実は相いれ難いもの故、古今東西、真に美的な物は一般の人が知らない所で生み出されている」と言うのは私自身の実感でもあります。
「例えば、知る人ぞ知る現代宝飾の最高峰『J.A.R』の顧客数は世界中でたった250人程のこと。驚異的な細工力を酷使した芸術的な宝飾品は息を飲むほど美しく、他の追従を許さない圧倒的な存在です」
「一方、現在は同じデザインの量産品を世界中で売っている宝飾の有名ブランドも、100年位前(1900年の初頭)の物を見るとこだわりの特注品のみを少数作っていたことが解ります」
「汝の立つところを深くほれ、そこから泉が湧きいずるであろう」と言うニーチェの言葉は、深くあることの幸いを語っているように思われます。
当然ながら、私共も小さく深くあることを目指しております。
ロンドンでのダイヤ探しも、細工への10分の1ミリレベルのこだわりも、お客様が想像されるであろう以上の熱意で向き合ってあり、小さい規模だからこそ可能な「深みを追求する仕事」ができる幸いを感じております。
以上転載
“「深みを追求する仕事」ができる幸い”
この言葉を実践なさったクライアントの48年のビジネス人生は、まさしく『知識』を蓄積し、『行動』を常にしてきた末に言い得た言葉だろうかと思います。
こだわりぬいたビジネスへの姿勢を持つシビアなクライアントに翻弄される
専業主婦だったクライアントが、染色の勉強からはじめ、宝石のカットの知識を得るために、ロンドンでの最高峰の宝飾品細工師との仕事を通じての関わり、航空運賃、旅費を全て負担して日本の細工師をロンドンの細工師の元へ修行に行かせる行為。
バックには常に英文の書籍を入れて歩き、宝飾品のデザインのためにインテリア、建築、ファッションなどの『知識』を常に深めていらっしゃいました。
クライアントと私との関わりは、インテリアデザインの同業者からのご紹介でした。
初めてお会いする前にお電話で言われたことは
『私はロンドンでも最高峰と言われている細工師から、○○さんのカットを見る目と美を追求する姿勢は素晴らしい!と、言われています。ですので、非常に厳しいですし、生半可の姿勢ではついてこれないかと思います』
私の答えは
『承知いたしました! それではまずは始めてみましょう』
そんな会話からのスタートでした。
25年前の事です。
最初の10年間は、年2回のお仕事の度に、何回デザインしたのもを突き返されたことか。
1回の受注で20回はゆうに超えておりました。
一つの仕事が終わる度に「次回のオファーはこないだろう」と思ったものです。
上記に書いた通り、10分の1mmの違いのこだわりと微妙な色の違いでのやり直しを、数十回重ねた後にやっとでるOKの返事。
当時30代の半ばだった私にとっては、小うるさい我儘なクライアントであり、印刷過程で出る僅差の色の違いさえも(私の努力の範疇を超えたこと)NGを数多くもらったものです。
手間暇ばかりかかりコストが見合わないと思ったこともありましたし、良いできでも決して褒めていただいたことも無く、クレームの電話がかかってこない事が幸い・・・そんな10年でした。
お付き合いも10年を過ぎたあたりから、NGの回数も20回から徐々に減っていきましたが、相変わらず私にとっては避けていきたいクライアントで、懲りずにオファーがくるから仕方なく仕事を受けていたお相手でした。
最高の顧客を獲得できたのはクライアントの執着と信念の賜物
そんなある日、クライアントに言われた事が
『髙橋さん。クレームをつけるのにもエネルギーが要るのですよ。
もうこの程度で良いと思ったら、私のビジネスは成り立ちません。
私の店は、私のこの執着と信念とで保っている店です。
美への追求の為には日々、最高と思う書籍やインテリア、雑誌を観て読んで、最高峰の人に会って話を聞いて、その場所を観ているんです。』
その時から私の意識も変わっていきました。
クライアントの顧客リストは2000名。
有名どころの歌舞伎役者の奥様、政財界の要人の奥様、高級官僚の奥様、ビジネスオーナーの奥様、ビジネスキャリアの女性、など。
クライアントが言っていたことは
『最高レベルの富裕層を顧客に持つことがビジネスを安定させる秘訣ですよ。
IT長者とかの昨日今日成功した方ではなく、独自の美意識を持った方で、個人年収が3億を超える方、そういう方は不景気であろうがなになにショックがあろうが揺るがないんです』
そして・・・
『現在の顧客のレベルの方々が、最初から顧客であったわけでは無いんです。
お店を出した場所が、日本中の富裕層が集まる場所で、そこでの一つ一つの出会いが長い時を経て今の顧客のレベルになりました。
私自身の理想の顧客を追求し、その方々に選ばれる世界の逸品を探し出し加工し、オリジナルに仕上げていった結果なんです』
とも。
クライアントが時間を味方につけて、独自のビジネススタイルと信念を持って理想の顧客を追求し、結果、最高の顧客を獲得していった結果だったのです。
日々得た『知識』から世界経済を『先読み』して出した結論は
そんなクライアントが、8年前からご自身の引退の準備をはじめました。
それは、世界最高のアンティークと言えばヨーロッパ、それもロンドンで手に入っていったものが、2000年を過ぎた頃から、年間100日のロンドン滞在でも2〜3点仕入れられれば良い方という状況が始まりました。
これは、アンティークの宝飾品が、世界の経済の状況で1900年代までロンドンにあったものが、インターネットの普及とともにアメリカのIT長者の元へ流れました。
そして、2008年くらいを境にアラブの国々に集まり出し、2012〜13年あたりから中国語の民族へも流れているらしいのです。
つまりは、ロンドンに集まっていた貴族社会の産物であったアンティークジュエリーは、世界の経済の流れとともに転売されているというわけです。
結果、世界の逸品というレベルのものが手に入りにくくなってきたそうです。
老舗の宝石商の方々は、古いダイヤモンド(1920年代)の石しか扱わないとのことです。
これは、この当時のダイヤが高品質で研磨も手仕事ゆえに、現在のダイヤと比べ、圧倒的に輝きが違うのが理由とか。
現在の工業化された宝飾品の世界では到底叶わない世界です。
そんな世界経済の流れを『先読み』し、引退を決意した理由をこう話します。
『世界から多くの逸品を日本に持ってきましたが、今後日本が世界経済の主流になることは無いでしょうし、恐らくは後数年のうちに日本経済も大きく変わりますよ。
私が創ったこだわりの世界は、後継者にも到底引き継げる世界ではありませんから』
今年で74才。まだまだ現役で動ける年代です。
顧客から閉店を残念がるお声をいただく中、十分な利益が出ているビジネスを閉める理由は、『知識』から出た『先読みをする力』からの結論でした。
閉店まで8年の間に準備していたものは、残ったアンティークの宝飾品は、全てヨーロッパのオークションにかけて売却する手順を整えたこと。
そして、ご自身の資産を相続されるお子さんとお孫さんには不動産と、それに伴う相続税を払えるくらいの現金だけ残し、あとは資産を残さない決意したそうです。
理由を聞いたところ
『ビジネスを立ち上げること。軌道に乗せること。利益を出すこと。
これほど人生で面白いゲームを、子供や孫たちから奪ったらかわいそうでしょう!
それと親にもらったものなど直ぐに無くなるものですから』
そう言い切れる潔さ。
人生をスマートに生きれる秘訣かもしれませんね。
々の『知識』の蓄積が『先読みする力』となってあなたの信念を貫き通す後押しをしてくれる
あなたの拘りがあなたのビジネスの軸と信念を創ります。
それは時として直ぐには花開かないかもしれません。
でも
あなたがビジネスを長期で展開する決意さえあれば、時間を味方にすることができるのですヨ。
そして・・・
あなたが信念を貫き通すには、日々の『知識』の蓄積が『先読みする力』となって後押しをしてくれることでしょう。
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