ブランディングがマーケティングにおいて強力なツールになる理由

こちらの記事では「ブランディング」がどのように売り上げに結びつくのか?をテーマに、「マーケティング」と「ブランディング」の位置付けを明らかにしながら、市場の潜在顧客の「信念」を変えることの意味をお話ししました。

今回は少し人間の脳の構造についてお話しします。

前回、相手の「信念」を変えればいい、というお話をしましたが、そのためには相手とコミュニケーションが取れなくては意味がありません。

つまり「どのようにして初めての人とコミュニケーションを開始するか?」という難題をクリアしなくてはならないわけです。

実際、これはマーケティングにおける最初の問題であり、かつ最大の問題でもあります。

初めての人とコミュニケーションが取れなければ新規顧客を開拓することはできませんし、新規顧客が取れなければ、遅かれ早かれ企業の行く末は「消滅」の文字に行き着いてしまいます。

相手に情報を届けるには、相手とのコミュニケーション・ラインを確立しなくてはなりません。

それは単なる挨拶ではなく、「情報を伝達する」「意思を伝える」というレベルのコミュニケーションをとる、ということです。

このレベルのコミュニケーション・ラインを構築するにはどうすれば良いのでしょうか?

社交的で友達の多い人にとってはほぼ無意識的にしてきたことでしょうけれど、話し下手で、友達の少ない人にとっては絶望的なことだと思います。

人間の脳の構造とは

この難題をクリアするために、まずは人間の脳の構造を理解しましょう。

そうすれば、その絶望的な気持ちにさせる敷居の高さも少しは低くなるかもしれません。

まず、相手に情報を伝達するには、大きな関所を抜けなくてはなりません。

この役目を負っているのは、俗に「小脳」と呼ばれるエリアで、ここでは主に生存本能を司っています。

体に入る全ての刺激に対する反応を起こす命令を出す部位です。

五感を通じて入ってくる情報は、全てここでフィルターにかけられてしまいます。

この関所を通過すると、今度は「大脳皮質」に情報が引き渡されます。

この部位は論理的な思考を司り、理性に基づく判断を下し、命令を発します。

この脳の関所システムを知らないと、新規顧客を獲得すること、そして販売をすることは大変困難になります。

前述した通り、小脳は生存本能そのものであり、その特徴は非論理的であり、自己保存的であり、前意識的です。

*前意識的とは、他人が指摘することによって気が付く事象(癖など)や、他の刺激により思い出せること、「ど忘れ」のようなこと

ですから、見知らぬあなたが「こんにちは」と微笑みかけても、すぐには大脳にその情報を引き渡しません。

「何か怪しいな?」
「売り込みじゃないか?」
「私を騙そうとしているのじゃないかしら」

と防衛本能丸出しであなたを見るわけです。

普段は無意識的に動作するこの小脳は、下記の基準で情報をフィルターにかけます。

  1. 自分にとって都合が良いかどうか
  2. 矛盾があるかないか
  3. 漠然としている情報の場合、具体性がどこかにないか
  4. 「最初」と「最後」に焦点を当てている
  5. 視覚を重視している(映像と心的の両方)
  6. 欲望に駆り立てられている

これら6つのポイントです。

なぜブランディングがマーケティングにおいて強力なツールになるのか

さて、最終的にセールスを目指す私たちが、この関所を無事に通過するためにはどうすれば良いのでしょうか?

ここを通過しさえすれば、理性的な判断を下してくれる大脳に全てを委ね、私たちの計算通りにことが運ぶのですが、突破口は、この小脳には人間の持つ根源的な「欲望」の存在場所であることです。

そのためには、注意深くマーケティング・メッセージを作らなくてはなりません。

このメッセージが小脳にある本物の欲望に火をつけなければ、大脳にメッセージを引き渡してくれないのです。

昔から「美人は得だ」といわれるのは、この小脳の欲望をトリガーするためなのです。
(ちょっとえぐい例かもしれませんが)

さあ、少しずつ見えて来たでしょう?

なぜブランディングがマーケティングにおいて強力なツールになるのかというポイントがです。

2009年に日本で出版された分子生物学者のジョン・メディナさんの本で、「『ブレイン・ルール』脳の力を100%活用する」という本があります。

彼がこの本の中で何を言っているかというと、『脳に伝わる情報は90%のビジュアルから』ということ。

近年では『ビジュアルコンテンツ』という手法として、経済誌のフォーブスでも2017年のトレンドマーケティングの一つとして取り上げていました。

つまりは、あなたのブランドイメージ(一つのブランドコンセプトで統一されたプロフィール写真やwebサイト、SNSの投稿イメージや文章やキャッチなど)の『ビジュアル&言葉』の力が最大の効果を発揮し、前述の小脳が情報をフィルターでかける6つの基準を軽々とくぐり抜けることができるのです。

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